2016年10月11日

折り畳み機構と走りの楽しさを高次元で両立した究極の”小さな巨人”GIANT MR4納車二年経過レビュー(2)

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GIANT MR4の魅力の一つに、独自規格パーツによってカスタマイズの幅が狭められてしまうということが少なく、ほとんど通常の700cバイクと同じパーツを使うことができるという点が挙げられる。パーツチョイスを工夫すれば大幅な軽量化の実現やユーザビリティの向上など、自分だけのGIANT MR4にすることができる。

そこで、今回は納車当時からの変更点などを書いていきたい。なお、走りに直接的には関係しないアクセサリー類については除外するものとする。

・ペダル

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まず納車直後に替えたのがペダル。GIANT MR4には親切にもフラットペダルが付属するが(多くの場合ペダルは別売り)未開封のままだ。すぐに手持ちのSPDペダルに付け替えた。GIANT MR4は他のフォールディングバイクに比べて高速巡航性が高く快適に走れる自転車なので、ここは是非ともSPDペダルに替えたいところだ。

このペダルはもう何年使ってるのかわからないが、特に壊れることもないので使い続けている。GIANT MR4で輪行をしたいと考えているのであれば、MKSのEzyシリーズのようなペダルの取り外しが簡単にできるペダルを検討するのもいいだろう。

余談だが、GIANT MR4には付属品がたくさんついてくる。ペダルの他にも携帯ポンプ、替えチューブ、タイヤレバー、携帯工具、サドルバッグ、エアサスペンション用携帯ポンプ、ベル、そして反射板が付属する。走り出すために追加で購入すべきなのはヘルメットと前後ライトくらいで、とくに他に買い足す必要がないのがこれからスポーツバイクに乗り始めるユーザーにとっては嬉しいところではないだろうか。

・ハンドル

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次に替えたのがハンドルだった。GIANT MR4にはこのような特殊なハンドルが始めから装着されている。なんとこのハンドル、分割できるようになっている。これによって折り畳み時のコンパクトさを稼ごうというわけだ。しかし、納車直後はよくできたハンドルだと感心していたわけだが、使っていくうちに不便なことに気づいた。

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まず第一に、ネジ山が太くてハンドル周りが窮屈になるということ。キャットアイのヘッドライト用のブラケットこそなんとか取り付けることができたが、ミノウラのアクションカム用のマウントを装着しようとしたところ、ネジ山に干渉してしまった。ハンドルにいろいろくっつけたい派としては痛い。

第二に、そもそもハンドルの分割は正直面倒くさい。とくに体重が大きくかかる部分であるから、下手に締め付けトルクを間違えてしまえば、「いきなりハンドルが下を向いて前転落車!」なんていうことも起きかねない。そういうことが起きないように、ハンドルは頻繁に弄りたくない。ましてそれを輪行時に毎回やりたいか?と言われると微妙だ。

そして第三に、ハンドルを分割したところで、GIANT MR4専用純正輪行袋(別売り)に収まらない。これは本当に意味がわからない。

本論からは若干逸れるが、昨今、自転車人口の拡大に比例してなのか、輪行のルールを正しく理解していないユーザーが誤った方法で輪行をしてしまうケースが散見されるようになり、改めて輪行のルールを正しく認識しようという動きが広まっている。JRを始めとする鉄道各社は輪行の正しいルールを解説するポスターを駅構内に提示するなど、輪行に対して世間の厳しい目が注がれているのは間違いない。「ちょっとの間だから大丈夫」などの甘い考え方が続くと、最終的には輪行が一律禁止などとされる恐れもあることから、正しいルールを遵守することが求められる。

では、その正しいルールとやらはどんなものなのか。わかりやすい解説がJR四国のHPに載っていたので転載する。

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注目すべきは”自転車の一部(ハンドル、サドル等)が露出している場合は、「収納している状態」ではありません”という記述。ここでやっと話は戻る。GIANT MR4を折り畳み、専用輪行袋に入れた図がこれだ。

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袋の構造上、ハンドルを分割してもステムのあたりは相変わらず袋の外に露出した状態になってしまい、JRが掲げる輪行の要件を満たすことができないのだ。これは純正輪行袋の設計が間違っているとしか言いようがない。

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私は仕方なく、露出しているハンドル部分に布製のカバー(と言う名の不要になったパーカー)を被せることで対応はしているが、この対応方法はグレーゾーンに当たるだろうと自覚はしている。(ハンドルも入る輪行袋を自作するくらいしか他に取れる対応策が思いつかない。)



これらの事実に気づいてから、分割ハンドルはもはや無用の長物だと判断し、すぐにBBBの適当なハンドルに付け替えた。分割ハンドルを付け替える際に気づいたのだが、BBBのエントリーグレードのハンドルと比べても、このハンドルはあまりにも重かった。あまり軽量化のことは考えない主義ではあるが、これは嬉しい副産物だった。

・サドル

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ペダル、ハンドル…と来れば次はサドルか?と思った方も多いかと思う。実際、GIANT MR4に元から付いているサドルは妙に柔らかい。私もすぐに交換したかったのだが、購入優先順位的な問題で現在進行形で後回しになってしまっている。しかし最近サドルの先端が少し欠けてきてしまい、近いうちに交換する予定だ。

余談ではあるがこのサドル、耐水性が無いのか、雨などで濡れてしまうと白いカビが生えてくる。納車直後にさっさと替えてしまうことをおすすめしたい。

・ブレーキ

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どのメーカーにも言えることだが、このくらいの価格帯の完成車についているブレーキはグレードが低いものが多い。GIANT MR4も例外ではなく、”SHIMANOの型番だけのヤツ”が装着されている。SHIMANOなのでそこそこ効くのだが、安心を買うという意味でもカッコ良さという意味でも、上位グレードのものに替えておきたいところだ。

というのも、当方先日ワイヤーの交換の際、ついでにブレーキを現行SHIMANO 105のグレードに交換したのだが、その効きの良さにえらく感動したのだ。「型番だけのヤツからアップグレードと言っても、所詮は105グレードだしなー」と侮っていたら、見た目は105とは思えないくらいの厚みのあるボディをしているし、制動は一昔前のデュラエースなんじゃないかと疑ってしまうくらい効きが良かったのだから本当に驚いた。費用対効果が高いのでここは是非ともアップグレードしたいところだ。

・タイヤ

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さて、ここまでは700cバイクと同じ規格の部分について書いてきたが、700cバイクとの共用が効かないGIANT MR4特有の部品ももちろんある。それがタイヤだ。

GIANT MR4は24インチホイールという独特のホイールサイズを採用している。そのため、選べるタイヤの選択肢が少ないというのが弱点として挙げられる。完成車の状態ではKENDAの24インチタイヤが装着されているが、より良い走りを目指すのならここもカスタムしていきたいところだ。

そこで、SCHWALBEのデュラノというタイヤに替えるのがGIANT MR4ユーザーの一つの定番だったようだ。実際私も一年ほどこのタイヤを使っていた。たしかに走行性能は純正のKENDAタイヤよりも向上したし、満足度もそこそこあった。

しかし、そんな24インチタイヤ界に突如として現れたのが日本のIRCタイヤだった。



なんと、700cタイヤで実績のあるASPITE PROのコンパウンドをそのまま24インチにした意欲作だ。発表当初から個人的に注目していて、発売されたタイミングですぐに購入した。その当時の記事はこちら。

GIANT MR4用タイヤに新しい選択肢。IRC ASPITE 24×1を試してみた。
http://tmo1201-blog.seesaa.net/article/434781049.html


この記事でも書いている通り、このタイヤは非常に転がりが良く、グリップ性能にも優れていて、今まで履いてきたどの24インチタイヤよりも素晴らしい。耐久性も充分に確保されていて、ちょうどそろそろタイヤが交換のタイミングだが、次も確実にIRC ASPITE 24×1にする。それくらい満足度が高いタイヤだ。GIANT MR4ユーザーなら騙されたと思って一度試してみて欲しい。このタイヤは絶対に「買い」だ。



さて、以上がGIANT MR4納車後からの主な変更点だ。GINAT MR4をこれから納車する、あるいは既に乗っているが今後カスタマイズしていきたいという方の参考になれば幸いだ。

次回は「輪行マシンとしてのGIANT MR4」をテーマに書いていきたいと思う。



【前回】
折り畳み機構と走りの楽しさを高次元で両立した究極の”小さな巨人”GIANT MR4納車二年経過レビュー(1)
http://tmo1201-blog.seesaa.net/article/441349627.html
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2016年08月25日

折り畳み機構と走りの楽しさを高次元で両立した究極の”小さな巨人”GIANT MR4納車二年経過レビュー(1)

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「一般論として」フォールディングバイクには妥協が必要である。折り畳み構造の分重量が重くなり、剛性が落ち、折り畳み時のコンパクトさを稼ぐための小径ホイールは高速巡航性を落としてしまう。

そのため、多くのフォールディングバイクでは、 折り畳み時のコンパクトさに重点を置き、重量や剛性、高速巡航性には目をつむるといったピーキーなスペックを採用するという傾向がある。

そのような妥協を許さず、折り畳み機構と走りの楽しさを高次元で両立させたのが日本のものづくりの精神が産んだ名機、GIANT MR4だ。多くの方がご存じの通りGIANTは台湾が誇る世界最大の自転車メーカーの一つであるが、GIANT MR4は日本の老舗フレームメーカー「絹自転車製作所」にルーツを持つ自転車だ。(エイ出版社「ロードバイクオールカタログ2014」 p212参照)そのクラフトマンシップの賜物を見てみよう。

・”小さな巨人”の”骨”と”核”

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GIANT MR4を初めて見た時、多くの人はそのアイコニックなフレーム形状に驚くことだろう。一般的なロードフレームが採用するダイヤモンド型から大きく形状を変えたその独特のフレーム形状は、一目見れば忘れることのできない強烈なインパクトを持っている。そしてそれはデザインのためのデザインでなく、機能美を追い求めてできた必然的なデザインである。

このフレーム形状が意味を持つのは、言うまでも無く自転車を折り畳む時である。GIANT MR4は前輪を外し、サスペンションに付いているクイックリリース一カ所を解除するだけで小さく折り畳むことができる。

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ここで注目すべきはその折り畳み方である。一般的なフォールディングバイクは自転車を折り畳む際、少しでも小さくしようと努力するため、縦方向と横方向の両方に折り畳むようになっている。ところがGIANT MR4は縦方向にしか折り畳めない。一見すると他のフォールディングバイクと比較した際の弱点のように感じられるが、これは”折り畳み機構”と”走りの楽しさ”という相反する二つの要素を両立させるための知恵である。

”縦方向と横方向への折り畳み機構”と”縦方向のみの折り畳み機構”の比較と言うと少し難しく感じられるので、ここは例え話として傘を想像して欲しい。強い雨と風の中、外に出かけないといけないとして、普通の傘と折り畳み傘の二つがあったらどうするだろうか。 折り畳み傘は強い雨と風に対しては弱く壊れやすいことから、よっぽどの理由でもない限り普通の傘を差して出掛けるはずだ。では、どうして折り畳み傘は強い雨と風に対して弱いのか。理由は簡単で、普通の傘に比べて折り畳み用の関節が多く、それが原因で雨風に耐える剛性を確保できないからだ。

同じことがフォールディングバイクにも言える。つまり、あまりにも小さく折り畳めてしまえると、必要な剛性を確保できないのだ。もちろん、傘と違って自転車であるから、縦方向にも横方向にも折り畳めてしまう自転車が剛性不足によって壊れてしまうなんてことはあり得ない。しかし、より快適な走りを求めているのであればこの点は非常に重要であり、妥協してはいけないポイントである。当然のことながらフレーム形状は納車後に変えることができないからだ。

そしてそのフレームを陰で支えているのがこの小さなサスペンションである。

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走りの楽しさを追求するために折り畳み用の関節を一カ所に集中させたGIANT MR4だが、逆に言えば一カ所の関節にフレーム全体の衝撃が集中してしまうとも言える。そこでGIANT MR4では、サスペンションを使ってその衝撃を分散させるという工夫がされている。

このサスペンションに対しては、一般的なロードバイクを知る人からしばしば懐疑的な意見を持たれることが多い。実際、私も納車前にはこの点についての不安がよぎり、わざわざ都内のGIANTストアまで行って試乗したほどだ。結果として短時間の試乗で問題無いという判断をして購入し、気がつけば納車から二年半という状況であるが、サスペンションに関して何の問題も感じていない。むしろ、関節に対する”軟骨”の役割をしているこのサスペンションがもし無かったのなら、それこそ走りに影響したのではないかと思っているくらいである。一見して邪道のように感じられるサスペンションは、”小さな巨人”を支える重要な”核”なのだ。

さて、ポエミーな前置きが長過ぎた。一回で書き切るつもりが何回かに分かれてしまいそうだ。私のGIANT MR4に対する愛なのだと受け取って欲しい。 次回は納車当時からの変更点などを書いていきたいと思う。



【続き】
折り畳み機構と走りの楽しさを高次元で両立した究極の”小さな巨人”GIANT MR4納車二年経過レビュー(2)
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2016年08月14日

不動峠ヒルクライムで自己ベスト更新(14分52秒)

先週の話にはなりますが、家内で毎年恒例となっている筑波の不動峠にヒルクライムの練習に行ってきました。

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この日は全国的に暑い一日となっていたようですが、筑波周辺は比較的過ごしやすい気候で絶好のヒルクライム日和となりました。

練習内容としては、不動峠(表)ヒルクライム→不動峠(裏)ダウンヒル→不動峠(裏)ヒルクライム→不動峠(表)ダウンヒル→不動峠(表)ヒルクライム→不動峠(裏)ダウンヒル→不動峠(裏)ヒルクライム→不動峠(表)ダウンヒルというシンプルな構成。その気になればもっと練習できるんでしょうが、あまり無理をし過ぎないようにしています。

一本目の不動峠(表)ヒルクライム。近年流行のシッティングで一定の負荷で上っていくトム・デュムラン的なスタイルを真似してみようと思い、後半にかけて力を温存するように心がけて走ってみました。

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それが功を奏したのか、7〜8割の力で楽に走った割に15分41秒というまずまずのタイムを出すことができました。

因みに昨年の自己ベストタイムが16分台前半でした。かなり追い込んで出したタイムだったと思うので、そもそも根本的に走り方が間違っていた可能性も否定できません笑。

そして不動峠(裏)のヒルクライム一本目。こちらもまずまずのタイムでしょうか?

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二本目の不動峠(表)。自己ベスト更新を目標にタイムアタック開始です。こちらはRICOH WG-M1で動画を撮影してみました。このカメラについてはこちらで詳しく書いています。



デュムラン走法を取りつつも、一本目で掴んだコースの感触から全体のペースを見直し、後半は追い込んでみるという感じでヒルクライム。その結果、14分52秒というタイムでゴールし、目標としていた自己ベスト(15分07秒)の更新に成功しました!思わずガッツポーズ。

思えば、今まで持っていた15秒07秒というタイムは、私が高校自転車部時代(正確には引退直後)に出したタイムでした。今では時間的にもあの頃と同じ練習量をこなすことはできていませんが、自転車通学を含め、地道に乗り続けたことが結果として表れたのかなと思うと本当に嬉しいです。まだまだ頑張れそうです。

その興奮状態で二本目の不動峠(裏)。こちらは一本目とあまり変わらないタイムでゴール。それでも、ペーシングの工夫で最後まで追い込むことができて満足しています。

そんなこんなで今年の筑波練習は終了。

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今度来るときは更に速いタイムを出せるようになりたいです。

posted by tmo1201_blog at 19:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 自転車 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする